2022年6月1日、タイ(Thailand)で初めてとなる「個人情報保護法」(PDPA:Personal Data Protection Act)が全面施行されました。
これまで個人情報保護に関する法律が存在しなかった同国においては、個人情報関連における不法行為等について、既存の民商法(CCC:Civil and Commercial Code)や営業秘密法(Trade Secret Act B.E.2558)と呼ばれる法制の規定が適用されてきました。一方でグローバル市場に目を向けると、2018年5月に施行された欧州GDPRを皮切りに世界的な個人データ保護法制強化の流れが加速しており、昨今の急速な社会活動のデジタル化の流れも相まって、先進国のみならず新興国においても個人情報保護にまつわる動きが活発化しています。タイでも、過去複数回の提出・廃案を経て、2019年5月に初めて具体的かつ独立した法律が制定されることになったわけです。