申込画面などのUIの改善も継続的に相談できるeKYCを導入:LayerX様「バクラクビジネスカード」の事例

eKYC/本人確認

更新日: 2023/08/29

目次

     大企業からスタートアップまで企業規模を問わず、事業活動を加速させるにあたり、法人カードの活用は重要な選択肢と言えます。出張旅費や接待費などの従業員による経費清算業務を効率化できることはもちろん、誰がいつどのタイミングで決済を行なったかを会社として即座に把握できるというガバナンス強化の点においても、重要な役割を担うと言えるでしょう。

     そんな法人カード「バクラクビジネスカード」を提供する株式会社LayerXさまでは、サービス立ち上げ当初よりTRUSTDOCKの本人確認ソリューションを導入いただいています。今回は、その背景や導入のポイント等についてお話を伺いました。

    本記事のポイント

    【ニーズ】

    ・できるだけオペレーション部分を任せたい
    ・設計部分含めて一気通貫で対応できる事業者が望ましい
    ・eKYC以外の選択肢(郵送業務や反社チェック等)もあると嬉しい

    【導入後の効果】

    ・申込画面等UIの継続的な改善を共に考えることができている
    ・本人確認業務をアウトソースすることで、本業に集中できている

    導入サービス:バクラクビジネスカード

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    https://bakuraku.jp/card

    初期費用・年会費・発行手数料無料で、1億円以上の高額決済も可能な法人カード。内部統制や証憑管理も効率化する機能などを提供することで、経理担当者の法人カード支払い業務をラクにする次世代の支払い体験を実現する。

    利用しているeKYC本人確認API

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    ✅ eKYC「ホ」

    カードの利用申請(オンライン)にあたって、eKYC本人確認APIサービス「TRUSTDOCK」を使った本人確認を実施しています。

    担当者プロフィール

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    写真右:櫻井 優[Yu Sakurai]
    株式会社LayerX バクラク事業部 バクラクカード部 部長

    写真左:岡部 翼[Tsubasa Okabe]
    株式会社LayerX バクラク事業部 バクラクカード部 カード企画&Opsチーム

    支出管理をなめらかにするバクラクシリーズの法人カードブランド

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    --まずは「バクラクビジネスカード」の特徴について教えてください。

     

    櫻井:バクラクは、圧倒的に使いやすいプロダクトで、わくわくする働き方を。」というプロダクトビジョンを掲げ、請求書処理や経費精算、稟議申請といった支出管理をなめらかに一本化することを目指しています。バクラクビジネスカードもそれを実現するための仕組みの一つとして、例えばカードを保持する従業員ごとに利用可能金額を制限したり、従業員から領収書の回収、仕訳データの作成などができるようになっています。バクラクシリーズとしては現在、「バクラク経費精算」「バクラク請求書」「バクラク申請」「バクラク電子帳簿保存」「バクラク請求書発行」というSaaSプロダクトもご提供しているので、それらとも連携する形でバックオフィス関連の業務の効率化をご支援しています。

     

    --お二人の事業における役割についても教えてください。

     

    櫻井:バクラクカード部の部長として、お客様の接点からセールス、カスタマーサクセスまでを担当するチームと、審査や与信管理を担当するチームのマネジメントをしています。

     

    岡部:私の方では、櫻井がお伝えした後者のチームにて犯罪収益移転防止法(以下、犯収法)審査など、主にクレジットカードのオペレーション企画を担当しています。具体的な範囲としては結構広く、お客様のお申込から犯収法審査、ご利用可能額の与信算定、ご利用代金の請求・回収などを日々行なっております。

    設計部分含めて一気通貫でご対応いただける事業者が望ましかった

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    --プロダクトを構築される段階でTRUSTDOCKを導入いただいたかと思いますが、どのようなきっかけで弊社をご存知になったのでしょうか?

     

    櫻井:もともとプロダクトの立ち上げをしていたメンバー複数名のバックグラウンドが金融関係だったこともあり、TRUSTDOCKさんのことは最初から存じていました。

     

    --複数のeKYC事業者がいると思いますが、どのような観点で比較検討を進められて、TRUSTDOCKに選定いただいたのでしょうか?

     

    櫻井:スタートアップということもあり、特に立ち上げ当初は人員リソースが潤沢にあるわけではないことから、メンバー一人ひとりが受け持つ業務範囲も広いので、できるだけ本人確認にまつわる業務は自分たちで持ちたくないと考えていました。その中で、システム開発以外にも、運用設計まで一気通貫でご対応いただける事業者が望ましいと考えて選定を進めていった結果、TRUSTDOCKさんに決まりました。

     

    --なるほど。実際にeKYCを導入されて1年ほどオペレーションをされて、どんな要素が大事だったなと考えられますか?

     

    岡部:私としては、お願いできる業務範囲のオプション・選択肢の広さは、やはり重要だなと感じています。当事業の場合、お申込の数が増えると、どうしてもeKYC以外に本人確認のためのハガキの郵送業務が増えたり、あとは反社チェックの業務負担も比例して大きくなります。TRUSTDOCKさんではeKYC以外にも、それらの領域に関するオプションも用意されているので、そこは特に魅力的だなと思います。

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    岡部:あとはすでに他の法人カードでの導入もあり、同業他社への実績も、安心・信頼という観点で重要だなと思っています。

     

    櫻井:今のお話に加えて、お客様の誤入力等に起因する本人確認結果の否認率を下げるために、一緒にUIなどを考えていける関係性を作れるか否かも大事だなと思っています。もちろん、実際にお客様が本人確認に進む前段階の画面等は私たちが用意するのですが、そのあたりの設計の相談なども柔軟にご対応いただける点が、TRUSTDOCKさんの良さの一つかなと感じています。そういった複数の要素を考えると、トータルのコストとしてはとても満足しています。

    スタートアップなどの成長しているサービスにとっては非常にありがたい存在

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    --システムの導入についてのご感想はいかがですか?

     

    櫻井:申込は2022年3月末、eKYCの実装完了が同年7月上旬なので、スムーズに進んだと思います。前任の者がこの領域の法律含めて金融全般に相当明るかったこともあり、特につまずくことなく導入が完了しました。

     

    --TRUSTDOCK導入後の運用体制としてはいかがでしょうか?

     

    岡部:基本的には自動化できており、チェックの品質を担保する部分については完全にお任せできているなと感じています。一点、パソコンのカメラで撮影した本人確認書類の場合は、どうしてもカメラの精度が低いこともあって否認率が高くなっていました。その課題解決のためにも本人確認書類の写真撮影の部分については、現在パソコンからの申込の場合に限ってQRコードを表示してスマホで操作していただくように画面設計をしています。

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    QRコード対応の他にも、意図しない否認率が下がるようにあらかじめ注意点等をユーザーに案内している

     

    --改めて、TRUSTDOCKを導入したことによって感じている効果があれば、教えてください。

     

    岡部:先ほどもお伝えしたとおり、実際のチェックの部分は基本的にお任せできているので、スタートアップなどで成長しているサービスにとっては非常にありがたい存在だなと感じています。

     

    櫻井:岡部さんが入社するまでは私が審査業務をやっていたのですが、犯収法対応ということでやることはたくさんあるので、できるだけ本業以外の業務を減らしたいという思いがある中でかなり助かっています。また、バクラクビジネスカードに申し込んでいただく方の中には、初めてeKYCをするという方が結構な人数いらっしゃる印象です。その方々にとって、バクラクの体験の質が損なわれないためにもeKYCは重要であって、継続的な改善も含めてご相談できている点がありがたいと感じています。

    画面UI等の「磨き込み」を引き続きご一緒していきたい

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    --今後の事業としての展望を教えてください。

     

    櫻井:まだ詳細はお伝えできませんが、バクラクシリーズとしては今後もお客様の成長を加速させるべく、様々なプロダクトを出していきたいと考えています。我々のチームがご提供するビジネスカードのソリューションを使っていただきながら、お客様の課題を解決できるよう、引き続きプロダクトとして成長させていきたいと考えています。

     

    --今後TRUSTDOCKに期待されることも教えてください。

     

    岡部:トータルでの法人確認の体験をどんどんと良くしていきたいと思っているので、引き続きプロダクトの改善などを一緒に考えていただければと思っています。

     

    櫻井:私たちはお客様のご利用開始後にいかに価値を提供するかが大事だと思っています。一方で、そこに行き着くまでのプロセスを磨き込むことも、非常に大事だなと感じています。本人確認は、お客様にとって「手間」になることも多く、申込画面で離脱が発生するケースもあります。ワンボタンで完結するならそうしたほうがいいのですが、現状はそうもいかないので、できるだけ省力化することが至上命題だと感じています。申込みの体験がものすごく良ければ「あんなに簡単なんだ」と思ってもらえるので、その最初の接点の磨き込みを引き続きご一緒していきたいと考えています。

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    LayerXさまのオフィスが入居するビルの屋上にて

     

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     TRUSTDOCKでは、“本人確認のプロ”として企業のKYC関連業務をワンストップで支援するAPIソリューションを提供し、またデジタル身分証のプラットフォーマーとして様々な事業者と連携しております。eKYCソリューションの導入を検討されている企業の方々や、実際に導入プロジェクトを担当されている方々に向けてはPDF冊子「eKYC導入検討担当者のためのチェックリスト」を提供しており、eKYC導入までの検討フローや運用設計を行う上で重要な検討項目等を計12個のポイントにまとめていますので、ぜひご活用ください。

    eKYC導入検討担当者のためのチェックリスト

     

     なお、eKYCやKYCの詳細については、以下の記事も併せてご覧ください。

    ▶︎eKYCとは?オンライン本人確認を徹底解説!メリット、事例、選定ポイント、最新トレンド等

    ▶︎KYCとは?あらゆる業界に求められる「本人確認手続き」の最新情報を徹底解説

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    (文・長岡武司)

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