2020年のエンジニアチームは急成長した。2021年は「プロフェッショナル文化」を守りつつ、高い水準の仕組み化をさらに進めていく〜TRUSTDOCKエンジニアメンバー4名のディスカッション〜

エンジニア

更新日: 2021/03/31

目次

    TRUSTDOCKのエンジニアチームは、2020年にはチームメンバーが大幅に増え、チームとしての開発が進みました。

    一方で、TRUSTDOCKを取り巻く環境はドコモ口座や銀行の不正出金の問題が発生した中で、急速に変化しました。求められるプロダクトの品質も格段に上がりました。

    そんな大きな変化の中でエンジニアチームは2021年をどんな1年にしようと考えているのでしょうか。開発メンバーのディスカッションを通じて、2020年の総括と2021年のエンジニアチームの計画を聞きました。

    【ディスカッション参加メンバー】

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    株式会社TRUSTDOCK CTO 荘野 和也

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    株式会社TRUSTDOCK エンジニア 坪井 有花

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    株式会社TRUSTDOCK フルスタックエンジニア 保屋野 透

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    株式会社TRUSTDOCK エンジニア 五島宙也

    pasted image 0 (19)2020年は開発体制が整った。2021年は複数のチームが新しい機能の追加や改善に注力できる開発チームを目指す

    ――2020年は開発チームの体制強化が一気に進みましたね。

    荘野:2020年当初は、正社員のエンジニアが私一人だった状態から坪井さんが産休/育休から現場に戻り、そこからプロフェッショナルなメンバーの方方々にJOINいただきました。みなさん、2020年は本当にお疲れ様でした。

    保屋野:5月に入社しました。デジタル身分証アプリの開発担当です。

    五島:9月に入社しました。本人確認サービスの開発担当です。

    坪井:そんな合わせなくても(笑)。

    五島:一体感あるプロフェッショナルチームですから!坪井さんは?

    坪井:2016年に入社しています(笑)。本人確認サービス全体のコードオーナー担当です!

    荘野:みなさん、本当にありがとうございます(笑)。

    坪井:2020年のTRUSTDOCKエンジニアチーム(サーバーサイド・フロントエンド)において、一番大きかったのはメンバーがJOINしたことによって進んだ開発チームの体制強化ですよね。

    荘野:そうですね。以前よりもチーム全体でのアウトプットの量が増えました。それもサーバーサイド、フロントエンド、ネイティブアプリとそれぞれの領域でメンバーがJOINし、今まで私が担ってきた役割を他のメンバーに受け渡すことができたからです。

    保屋野:荘野さんがひとりで担っていたことの多さに驚きました。ざっと並べただけでも、これくらいありました。

    ・実装検討
    ・Github Issue作成
    ・開発メンバーレビュー
    ・コードレビュー
    ・テスト
    ・デプロイ

    五島:だいぶ多いですね!これらを私たちに移譲してもらうことで、真の意味での複数人開発、体制のスケールアップが可能になりましたね。

    荘野:2021年はさらなる開発体制の強化に取り組みます。2020年の体制変更で、坪井さんと五島さんのお二人で本人確認サービスのプロダクト開発を回していける状態になりはじめました。

    坪井:はい。ただ、体制変更もそう簡単にはいかず、苦戦しましたね。開発のアウトプット量が増えたことでコードレビューが追いつかず、ボトルネックになってしまう傾向が出てきました。コードレビューやテストの段階で、事前に考慮しきれなかった問題が見つかり、それが大きな手戻りになってしまったこともありました。

    五島:来期は坪井さんとより一層の連携を深めて、より確実に手戻りがなく、品質の高いプロダクトを継続してデリバリーしていける体制をスケールしていきます。

    坪井:コードレビューがボトルネックにならず、また手戻りが多くならないよう、開発の着手前から二人三脚ができる体制をつくっていきたいと思っています。

    保屋野:既に高い水準にありますが、もっと仕組み化すること、コード・ドキュメントに残すことも進めたいですね。

    坪井:そうですね。コミュニケーションは引き続き密に行っていきたいけれど、説明して理解すればわかることや、特定のルールや観点をもとに考えれば誰でもできることは、どんどん人の手を離していきたいです。

    五島:手を離れた分、新たな改善に繋げられるようにしていきましょう。

    荘野:2021年は、複数のチームがそれぞれに機能し、新しい機能の追加や改善が継続的に回せている開発組織になっていることを目指します。そして、メンバー全員が何かしらの形でコードを書けている状態をつくりたいですね。みなさんプロフェッショナルでコードをバリバリ書ける方々なので、コードを書いてプロダクトの成長に自ら貢献できていることを感じられる状態が理想です。

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    デジタル身分証アプリの開発の成功体験を、チーム全体の資産に変えていく

    ――ここからは荘野さんと保屋野さんの対談になります。

    保屋野:いま知りました(笑)。私は今年入社して、自分の持つ知見を組織に還元することを意識して業務を行っていました。なので、何かチーム全体にも良い影響を与えられていたら嬉しいです。

    荘野:プロダクト開発がより確実に、手戻りがなく、品質の高いプロダクトを継続してデリバリーしていける体制としてスケールするためには、保屋野さんとのデジタル身分証アプリの開発で蓄積している経験がヒントになるのではないかと思っているんです。

    保屋野:そう言ってもらえると嬉しいです。デジタル身分証アプリの開発を行うにあたり、以下のように進めましたね。

    (1)ユースケースの書き起こし
    (2)ドメインモデリング
    (3)データ設計(ER図書き起こし)

    ここまでを一緒に行い、認識をすり合わせるところから始めました。

    荘野:その後は分担してそれぞれ機能を実装し、繋ぎ込みをした結果、一つも不備なくデジタル身分証アプリが動作するのを見てとても衝撃を受けました。

    保屋野:予想通りに動くと嬉しいですよね!

    荘野:感動しました!

    保屋野:この手法を取り入れて、PdMと実装者とレビュワーで同じ認識を持てれば、より安定した開発を複数人体制で行える、かつスケールしていけるはずです。

    荘野:今回も手戻りや考慮もれをなくして、安定してプロダクトをデリバリーしていく成功体験が積めました。2021年は保屋野さんとの成功体験を開発チーム全体に定着できるように尽力します。

    保屋野:デジタル身分証のプロダクト開発は、いくつかのデジタル身分証のユースケースのうち1つを実現することができましたね。

    荘野:そうですね。2021年はより価値のあるデジタル身分証を実現できるようにしていきたいです。チームで試行錯誤しながらプロダクトをつくっていきましょう。

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    2021年もプロフェッショナル組織であり続けるために、「コードを書いてプロダクトの成長に直接貢献できる環境」を維持する

    ――皆さんに戻っていただき、最後に一言ずついただければと思います!

    五島:荘野さんと保屋野さんの話が気になって何も考えられません(笑)。

    でも、私が2021年に目指すことは変わりません。品質とデリバリー速度の両立!ブレークスルーします!

    坪井:私も同感です。デリバリーが安定して行える状態をつくります。私自身、コードレビューやリリースにあたり、他のメンバーに壁打ちをさせてもらうことで見えていなかった観点に気付けたことが多くありました。開発が終わりコードレビューの段階に至ってからではなく、もっと早い段階で問題に気付き、一緒に解決へと進んでいくことで、今よりもっとよいチームにしていけるはずです。

    五島:もう手応えがありますしね。

    保屋野:いまはTRUSTDOCKは組織もプロダクトも急成長しています。その成長速度をさらに上げつつ、これまでも高い水準にあった生産性やプロダクトの成長スピードをさらに向上できるか。この両立の難易度は高いですが、やり切れる体制が整いつつあります。つくったコードは手放すつもりで書く。この意識を研ぎ澄まします。

    一同:(どよめき)

    荘野:開発方針に「つくったコードは手放すつもりで書く」を追加します!

    坪井:来年は本人確認サービスやデジタル身分証アプリの導入企業が増えていくことが既に見えています。プロダクトのパフォーマンスやデリバリー速度、PM・CSの企業運用対応から属人性を減らしていき、仕組みで品質を上げられるようにしていきたいです。

    荘野:坪井さんが仰るように、2021年は今年よりもさらに多くの企業様に本人確認サービスを導入していただき、プロダクトをご利用いただく1年になります。その結果、プロダクトに対してパフォーマンス面や設計面などで先手を打つべき課題も見えるようになりました。2021年は、今よりもさらに多くの企業に安定してサービスを提供できるようプロダクトの改善を行います。

    保屋野:チームが機能開発や改善活動に注力できるようにもしたいですね。

    荘野:まさにです。
    変わらないこととしては、「コードを書いてプロダクトの成長に自ら貢献できていることを感じられる状態」を保つことです。メンバー全員が本質的な課題解決に対して注力し自発的に進められている。これはプロフェッショナルな集団であり続けるために必要なことだと考えています。

    編集後記

    開発チームは会社全体とプロダクトの急成長のどちらも捉えていました。その中でも、急成長する組織ならではの課題を先回りし、これまで培ってきたエンジニア文化である「プロフェッショナル集団」という文化を守っていくようです。

    2021年はデジタル身分証アプリの本格開発がはじまります。そこで得た知見は本人確認サービスに反映させます。そんな変化の激しいスタートアップのエンジニア組織がどう成長していくのか、引き続きレポートしていきます。

    また、今後アップするCTO荘野の単独インタビューと併せてご覧いただくと、TRUSTDOCKの開発の空気を体験いただけます。2021年をTRUSTDOCKと「社会インフラをつくる」1年にしましょう!

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