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キヤノンマーケティングジャパン × TRUSTDOCKによる手続き書類のDX 〜Canon Business Solution Fair 2022 メタバース登壇レポート

イベント/セミナーレポート

更新日: 2022/11/02

目次

     2022年9月12日〜16日にかけて、キヤノンマーケティングジャパン主催のセミナーイベント『Canon Business Solution Fair 2022(CBSF2022)』が開催されました。

     今年は「リアルとデジタルの融合が生み出す企業価値」というテーマのもと、メタバースイベントプラットフォームであるZIKU(ジクウ)での開催となりました(メタバース体験については最後の章にて簡単にレポートしております)。本記事では、その中でもTRUSTDOCKメンバーが登壇した「手続き書類もまるっとDX! オンライン本人確認(eKYC)の未来のかたち」と題されたセッションの様子をお伝えします。

     昨今では、様々な業界における手続き業務のDXが加速しています。たとえば店舗や役所においては店頭・窓口等での手続きのオンライン化が進んでいますし、バックヤードで行われる稟議上申や施設等の利用申請といった手続きも、システムによるデジタル化が順次行われています。

     今回はその中でも、「信託銀行」における口座開設や教育贈与信託契約、資金の払い出し等の業務を例に、DXに向けたソリューションの解説がなされました。

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     具体的には、①eKYCによる本人確認ソリューション ②スマホカメラによる付帯資料を撮影するカメラソリューション ③書類のデータ化にまつわるソリューションという3ステップに分解して紹介がなされました。

     金融機関等、高い本人確認強度やセキュリティ要件が求められる業界・企業に所属している方や、業務DXを推進している方などに、特におすすめの内容となっています。

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    • 上井 伸介(株式会社TRUSTDOCK Verification事業部 セールスマネージャー)
    • 高橋 沙樹(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 MAマーケティング推進本部 ITソリューション企画部 デジタルビジネス企画課)

    Step1. eKYCの実施

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     まずはeKYCの仕組みやTRUSTDOCKによる本人確認ソリューションについて、株式会社TRUSTDOCK Verification事業部 セールスマネージャーの上井 伸介より説明がなされました。

    本人確認(KYC)とは

     そもそもKYCとは「顧客確認(本人確認)」を指す言葉で、細かくは「身元確認」と「当人認証」に分解できる概念です。

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     当人認証(Authentication)とは、その時その場所にいて作業をしているのが本人であることを確認する作業を指します。たとえばID/パスワードを入れたり指紋や顔の表情などを使ったりしてログインする行為が、当人認証に該当します。昨今では、それぞれの認証要素(知識認証・所有物認証・生体認証)のうち、2つ以上を組み合わせて認証強度を高める「多要素認証」が推奨される流れとなっています。

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     また身元確認(Identity Proofing&Verification)とは、運転免許証のような書類等を使って、個人を特定する属性情報を確認する作業を指します。名前や住所、生年月日など、その人の身元を確認する情報として、マイナンバーカードや運転免許証などの公的身分証はもとより、住民票や公的料金の支払領収書といった書類、さらには第三者が身元確認をして契約した契約者情報に依拠する形での身元確認チェックという手法も存在します。

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    「身元確認と当人認証には、それぞれ強度のレベルがあります。それぞれIAL(Identity Assurance Level:身元確認保証レベル)とAAL(Authentecation Assurance Level:当人認証保証レベル)と呼ばれているもので、取引目的に応じてこのIALとAALを組み合わせ、認証強度の強弱を調整する世界となっています。TRUSTDOCKは、主に、この身元確認部分についてのソリューションをご提供しています」(上井)

    身元確認のDXに向けた多様な本人確認ソリューション

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     身元確認のDXに向けて、直接的かつ効果的なアプローチは「eKYC」の活用です。eKYCとは “electronic Know Your Customer” の略で、その定義には広義と狭義の2つの考え方があります。

     狭義なeKYCについては、犯罪収益移転防止法をはじめとする各種法規制で定義されているオンライン本人確認手法のことを指します。一方で広義なeKYCでは、法規制に限らずにオンライン等の非対面・デジタル上で行う本人確認のことです。今回のケースとなる信託銀行等の金融機関においては、主に前者の定義を前提にしたソリューションの活用が必要となります。

     TRUSTDOCKでは、狭義と広義、いずれにおけるKYCにも対応できるよう、多様な身元確認機能をAPIとして提供しています。特に犯罪収益移転防止法対応APIにおいては、以下の通り犯収法施行規則6条1項1号のホ・ヘ・ト・チ・リ・ヌ・ル・ワの手法に準拠したAPIおよびアプリを提供しています。

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    「弊社のビジネスモデルは非常にシンプルです。エンドユーザーの方がスマホ等で身分証の撮影をしたら、裏側で24時間365日、業務代行という形で本人確認を実施してその結果をお客様にお返ししています。土日でも年末年始でも運用しているので、オンライン上ですぐに結果をお返しできるようにしております。もちろん、本人確認業務を内製されている場合もあるでしょうから、その場合は弊社の本人確認ツールのみのご提供も行っております」(上井)

     またeKYC以外についても、本人確認にまつわるソリューションとしてTRUSTDOCKでは開発・提供を行っています。

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     たとえば証券などの投資性商品を扱う場合は支払調書の提出が必要となるので、そこに記載すべきマイナンバーを確認するために、マイナンバー書類(マイナンバーカードの裏面等)の提出がセットで必要になります。

     また、たとえば生命保険会社等では健康診断の結果や診断書の提出が必要になりますし、住宅ローンの手続きにおいては住民票の提出や、所属企業の確認として名刺を送付が必要になるケースがあります。このようなケース群においても、eKYCと同じフローに載せて書類の回収・チェック等を実施することが可能となっています。

    「このように、本人確認だけではオンラインの手続きが終わらないケースは多いことから、弊社では様々なAPIを組み合わせ、『eKYC+α』という形でサービスをご提供しております」(上井)

    Step2. カメラソリューション

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     続いて、ステップ2以降のソリューションについて、キヤノンマーケティングジャパン株式会社 ITソリューション企画部の高橋 沙樹氏より説明がなされました。

     手続きのオンライン化を検討するにあたっては、「郵送又は対面で提出する必要があるのでオンラインで手続きが完結できない」「郵送されてきた書類の不備確認が後日になってしまうためタイムロスが発生する」「原本を預かると紛失リスクがあるため避けたい」などの課題がある企業は多いでしょう。

     このようなケースに対して、キヤノンマーケティングジャパンではカメラソリューション「Mobile Capture(モバイルキャプチャー)」をご提供しています。Mobile Captureとは、オートシャッター機能により、 個人のスキルに依存せず均一的な画像を取得できるソリューションです。

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    「キヤノンがこれまで培ってきたカメラ技術を活かして、台形補正や斜行補正、手の影をなくす影除去、さらにはコントラスト調整を行うことで、撮影された画像の画質を高めます」(高橋氏)

     また、撮影された書類の不備の有無をリアルタイムでチェックするソリューションを提供しています。一般的な流れで考えると、提出書類に不備があった場合、不備内容の確認や再提出の連絡は後日になります。よって、場合によっては機会損失につながってしまう可能性があります。一方でMobile Captureを導入することで、そのような機会損失が発生するリスクを最小限に抑えることになると、高橋氏は強調します。

    「AIが不鮮明と判断した場合や、正しい書類が撮影されなかった場合は、すぐに再撮影を促す形になっています。こうすることで、不備率が大幅に軽減され、後続作業の効率化が見込まれます」(高橋氏)

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     たとえば同社クライアントである保険会社では、本人確認書類や健康診断書、保険証券といった預かる書類のデジタル化に大きな課題を抱えていたわけですが、Mobile Captureが導入されたことで、即座のデジタル化とペーパーレス審査によるダイレクトな審査結果の通知が可能になり、後続の事務処理との連携が効率化されたとのことです。

    Step3. データ化ソリューション

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     最後のステップは「データ化」の部分です。まずは、データ化作業を広範囲に支援するクラウド型AI OCRソリューションとして、「CaptureBrain」が紹介されました。

     同ソリューションでは、独自の画像処理技術を搭載し、また手書き文字認識に特化したAI-OCRエンジンを提供していることから、高精度の認識率を実現していると言います。たとえばCaptureBrainを導入した朝日生命保険相互会社では「イメージ処理プラットフォーム」を構築し、契約業務および保全・支払業務の効率化を促進しています。

     具体的には、これまでOCRが難しかった帳票も電子化し手続き時間を大幅に削減できた他、既存システムとの連携によって一連の業務の流れを中断することなく自動化することに成功し、結果として新契約・支払業務において25%の効率化を実現したと言います。

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     また、従来は難しいとされていた非定型帳票におけるOCRも、多くのクライアントで導入されているとのことです。たとえば以下にあるように、保険手続きに必要となる健康診断書については、発行元が異なるため様々なレイアウトが存在しますが、その中でも必要な情報を自動で抽出してデータ化が可能となっています。

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     これらのソリューションと、熟練オペレータによる入力補完、確認・修正、再鑑等を行うBPOを組み合わせることで、スピード経営とDXの推進を支援すると高橋氏は強調します。

    「AI OCRを活用したデータ入力サービスによって、一方のみでは実現できない精度とスピードおよびコストを実現します。具体的には、AI OCRと人とのダブルチェックとして、熟練のオペレータにて補完されることから、データ入力精度は99.99%となっています。また、AI OCRはあらゆる帳票に対応しており、手書き帳票や項目記載位置の異なる帳票であっても対応可能であることから、翌営業日にテキストデータを納品するというスピード感を実現しています。このようなAI OCR × データ入力サービスをご活用いただくことで、お客様のリソースのコア業務へのシフトを支援して参ります」(高橋氏)

    もう一つの見どころとなった「メタバース空間」での参加体験

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     冒頭にも記載の通り、本イベントは「ZIKU(ジクウ)」と呼ばれるメタバースイベントプラットフォームで開催されました。ログインアカウントごとに専用のアバターが付与され、キーボードの十字キー等を使うことで、私たち来場者はバーチャル上の会場空間内を歩き回り、そこに設置されている様々なブースを参照したり、説明員の方々と会話をすることが可能となっていました。

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     たとえばこちらのブースは、キヤノンマーケティングジャパンによる電子取引サービスに関するブースとなっており、デモ動画等をチェックしてサービスの概要をキャッチアップすることができるようになっていました。ちなみにTRUSTDOCKでは、過去に関連トピックで同社とセミナーを実施したことがあるので、ご興味のある方は以下のレポート記事も併せてご覧ください。

    ▶︎電子契約とeKYCで加速する契約業務DX。新しい契約締結オペレーションのカタチとは?

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     TRUSTDOCKでは、“本人確認の専門会社”として企業のKYC関連業務をワンストップで支援するAPIソリューションを提供し、またデジタル身分証のプラットフォーマーとして様々な事業者と連携しております。府省庁においては、金融庁には具体的な業務内容の確認を行い、総務省のIoTサービス創出支援事業では本人確認業務の委託先として採択されました。

     また、警察庁には犯罪収益移転防止法準拠のeKYCの照会等を行い、経済産業省とはマイナンバーカードを活用した実証実験や省内開催の研究会等でご一緒しています。

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     eKYCソリューションの導入を検討されている企業の方々や、実際に導入プロジェクトを担当されている方々のために、TRUSTDOCKではPDF冊子eKYC導入検討担当者のためのチェックリストを提供しております。eKYC導入までの検討フローや、運用設計を行う上で重要な検討項目等を、計12個のポイントにまとめていますので、こちらもぜひご活用ください。

    eKYC導入検討担当者のためのチェックリスト

     

     最後に、eKYCの詳細については以下の記事でも詳しく説明しているので、併せてご覧ください。

    ▶︎eKYCとは?オンライン本人確認を徹底解説!メリット、事例、選定ポイント、最新トレンド等

     

    (文・長岡武司)

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