導入の背景
- 福岡市公共施設案内・予約システムの刷新に併せて利用者登録申請もオンライン化したい
導入後の効果
- 長いと1ヵ月近くかかっていた利用者登録手続きが、最短で1週間程度に短縮
- システム全体の利便性の向上によって新規登録申請数が大幅に増加
利用しているeKYC本人確認API
・eKYC「ワ」(公的個人認証サービス)
・個人身元確認(券面撮影)
担当者プロフィール
船越 厚男[Atsuo Funakoshi]
福岡市役所 総務企画局 DX戦略部 情報システム課 主査 公共施設案内・予約システム刷新担当
私たちの生活のあらゆるシーンでオンライン化/デジタル化が進む中、自治体での各種手続きにおいてもその流れが加速しています。「行政手続におけるオンラインによる本人確認の手法に関するガイドライン」を参考にしつつ、個別の業務内容やオペレーションフローの整理、再構築等を進めている自治体も多いのではないでしょうか。
今回は、行政手続きDXを進める自治体の中でも、福岡市様にお話を伺いました。公共施設案内・予約システムの刷新に合わせてTRUSTDOCKのeKYC導入を進められたとのことで、導入後の効果や利用者の皆さまからの反応等についてざっくばらんにお話いただきました。
※本記事の内容は取材日時点のものとなります。
20年近く使っていたシステムの刷新に合わせてeKYCを導入
ご担当されている福岡市公共施設案内・予約システムですが、2023年4月1日から新システムでの予約受付を一部開始し、2024年4月1日からオンライン利用者登録申請機能が稼働開始されたということで、まずはこちらの背景を教えてください。
船越
旧システムは平成16年に稼働開始したもので、もう20年近く経過しており、パソコンベースの仕組みということもあって、スマートフォン等のデバイスにうまく対応できていない状況であったことから、今回の新システム構築を進めることになりました。
どのような経緯でeKYC導入の話が挙がったのでしょうか?
船越
今回は予約システム全体の刷新ということでeKYCがメインというわけではなかったのですが、その前提で、新型コロナウイルス感染症対策をきっかけに窓口からオンラインへの対応という全体方針があったため、その一環として利用者登録申請のオンライン化も一つの要件として進めていきました。
船越
全体の手続き数が200件から800件に大幅増加
船越
あらかじめAPIとして基本的な仕組みが用意されていたので、特に問題なく使えるようになっていると思います。実際に操作してみても、マイナンバーカードをスマホで読み込むか、身分証明書の写真撮影をするかを選択して実行するだけなので、大きな不便なく使うことができると感じました。実際に本人確認周りの運用を担当している予約システムサービスセンターからも、特に大きな課題等に関する報告は今のところございません。
公共施設の予約ということでeKYC以外の本人確認手法を望まれる方もいらっしゃるのではないかと思うのですが、その際はどのように対応されているのでしょうか?
船越
各施設窓口での受付も継続しておりますので、eKYCが難しい場合等は直接窓口にお越しいただくという選択肢をご用意しています。
船越
オンライン化する前までは年間3,000件ほどの申請/変更に付随した本人確認を実施しており、当初はその半分くらいが切り替わるかなと考えていたのですが、実際に運用開始してみるとオンラインで便利ということも相まって、予想を上回る量の本人確認を実施しています。
船越
まだ運用開始して2ヵ月程度のデータではありますが、例えば例年の4月だとおよそ200件の申請があるのですが、今月(2024年4月)はeKYCによる本人確認の実施件数だけで600件にも上り、全体の手続き数が800件近くになっています。もちろん書類の不備等様々な理由で登録にまで至っていないものもありますが、少なくとも例年の2倍程度の登録者数になっていますね。
長いと1ヵ月近くかかっていた利用者登録申請から予約までの手続きが、最短で1週間程度に短縮
船越
やはり初回の施設予約までに要する時間の短縮が大きいです。窓口申請ですと申込から予約完了まで最短で2週間、長いと1ヵ月近くかかっていたのですが、新システムでは最短だと1週間程度で予約できるようになっています。
船越
船越
eKYCについては、特に多くはいただいてはいない認識です。一方で旧システムから新システムに切り替えたということで、システムの操作等に関する問い合わせはいただいています。旧システムが20年近く動いていたものなので、ある程度は仕方ないかなと考えております。
今後も行政のオンライン化をどんどんと進めていかなければならない
福岡市公共施設案内・予約システムの今後についてのお考えも教えてください。
船越
今お伝えしました通り、旧システムのイメージが強いという方も少なくないので、新システムでのオペレーションに関する解説等が大切になってくるかなと思っています。また、eKYC含めたオンライン化によって登録希望者が増えており、施設側としては件数の増加に伴っての対応が大変になってきているという側面もあります。特にスポーツ系の施設に比べて審査がより厳格な文化系施設のオペレーション量が多くなっているので、そのあたりの対策についても、今後擦り合わせながら検討していく必要があると考えています。
船越
これからも行政のオンライン化を進めていかなければならない中で、本人確認をどうするかという観点は、役所はもちろん世の中の様々な業務に必要になってくるだろうと考えています。一方で、どんなことができるかのイメージがなかなかしにくいかもしれません。本市が委嘱しているDXデザイナーに、TRUSTDOCKの肥後さんがいらっしゃることからeKYCのご助言をいただける機会がありましたが、通常はそういった環境はないと思います。しかしながら、TRUSTDOCKさんは様々な業界での事例をお持ちのようですので、まずは相談していただくと良いのではないかと思います。
TRUSTDOCKでは、“本人確認のプロ”として企業のKYC関連業務をワンストップで支援するAPIソリューションを提供し、またデジタル身分証のプラットフォーマーとして様々な事業者と連携しております。
eKYCソリューションの導入を検討されている企業の方々や、実際に導入プロジェクトを担当されている方々のために、「eKYC導入検討担当者のためのチェックリスト」を提供しております。
eKYC導入までの検討フローや、運用設計を行う上で重要な検討項目等をまとめていますので、ぜひ以下の資料もご活用ください。
eKYCソリューションの導入を検討されている企業の方や、実際に導入プロジェクトを担当されている方
なお、KYCやeKYCの詳細については、以下の記事も併せてご覧ください。


導入事例