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セールス人材がキャリアを積めるスタートアップの特徴とは何か〜TRUSTDOCK セールスマネージャー・高橋幸司の転職インタビュー〜

作成者: TRUSTDOCK Staff|2021/03/29

TRUSTDOCKのセールスマネージャーとして、2019年7月に高橋幸司がジョインしました。高橋はこれまでに大手金融会社のJCB、建設系のベンチャーの助太刀で新規事業開発と営業のキャリアを積んでいます。

今回のインタビューテーマは「スタートアップでセールスのキャリアを築くために必要な視点」です。転職活動の中で複数の内定オファーを受け「選択肢は豊富にあった」と話す高橋は、転職のポイントを2つ考えています。

それは「プロダクトが今必要とされているタイミングにあるかる理由があるか」と、「会社にマーケットを開拓する意志があるか」です。TRUSTDOCKの領域である「本人確認」に、この二つをどのように見出したのでしょうか。焦点を絞って聞いてみました。

株式会社TRUSTDOCK セールスマネージャー 高橋幸司

大学卒業後、新卒で大手クレジットカード会社に入社し、営業・事業開発などを経験。小売向けクレジットカードの発行などの新規事業の立ち上げおよび事業管理を担当した。
その後、建設系ベンチャー企業に転職し、Fintech事業の事業開発・アライアンスを担当。Fintech業界の拡大におけるKYCの重要性を感じ、社会のインフラとなるような分野でサービスを広める仕事をしたいと考え、2019年TRUSTDOCKにセールスマネージャーとして入社。

セールスと生活者の視点から「そのプロダクトは今広めるべきか」を見極める

――高橋さんはTRUSTDOCKに転職して6ヶ月程度が経ちました。転職時期を振り返って、「スタートアップに転職する前に知っておくべきこと」は何だと考えていますか?

高橋:タイミングです。「なぜ今このプロダクトを世に広める必要があるのか」を、スタートアップというこれから市場をつく取っていく環境でセールスをする人はみな考えているはずです。

――TRUSTDOCKはどんなタイミングにあったのでしょうか?

高橋:まさに「ニーズが高まっている段階にある」と感じました。今はあらゆるサービスがオンライン化している時代です。最近ですと、例えば決済がPayPayなどによって次々とオンライン化していますよね。このオンライン化する流れの中で顕在化するニーズが「本人確認の担保」なんです。

――どんな視点から「今が世に広まるべきタイミングだ」と考えたのでしょうか?

高橋:セールスと生活者の視点から考えるようにしています。セールスの視点とは「顧客と対面するサービス提供者としてニーズの高まりを肌で感じられるか」です。顧客から直接いただくフィードバックや商談中の空気などから「本当に今求められているプロダクトなのか」を判断できます。

――これまでのセールス経験が活きそうですね。

高橋:そうですね。「自分ならそのプロダクトを顧客に提供できるか」を想像すると、セールスの立場からそのプロダクトが世に広まるタイミングなのかのヒントを集めることができます。

――もう一つの「生活者の視点」はどういったものでしょうか?

高橋:日常的にサービスに登録したり利用したりする中で「本人確認が求められる機会が日常的に増えているか」と考えることです。実感として「このプロダクトは広まるべきだ」と思えるということは、自分もそのプロダクトのユーザーであり、その必要性がわかっていると考えています。

――セールスとして客観的に判断するだけでなく、自分の実感も大切なんですね。

高橋:TRUSTDOCKは顧客にeKYCサービスを提供することで、生活者の本人確認作業を安全かつ円滑にできるようにしていますからね。「生活者としてこのプロダクトが必要だと思えるか」は必須です。「転職先のプロダクトは今が広めるタイミングなのか」は、セールスと生活者の視点で見ると糸口が見つかるはずです。

「マーケットを開拓する意志があるか」は、顧客の多様性から予測できる

――スタートアップでセールスのキャリアを積めるかは、「プロダクトが世に広まるタイミングにあるかが重要」だとわかりました。ただ、「今が旬」であればあるほど、市場は飽和するのも早いのではないでしょうか?

高橋:仰る通りです。スタートアップでは、「今までの常識が壊れていく」ことが毎日起きるんです。つまり「プロダクトが旬である状況」も一瞬で変わる可能性があります。

――セールスにとって適したタイミングも、すぐ変わってしまうんですね。

高橋:そのため、転職する際にはもう一つ持っておくべき視点があると考えています。それは「転職を検討している会社に、マーケットを開拓する意志があるか」です。特にセールスは「ただ売る」だけの仕事ではありません。市場そのものを直接広げる役割も担っていますから、この視点は重要です。

――「マーケットを開拓する意志の有無」はどのように見極めればいいのでしょうか?

高橋:私の場合はTRUSTDOCKの「顧客基盤の多様性」に、「マーケットをつくる意志」を見出しました。TRUSTDOCKはフィンテックやレグテックの会社として見られることが多いように、顧客も金融業界に限ることはできたはずです。でも、実際には幅広い業種の企業様に価値を提供しようとしていました。それは私が出会った2018年の冬から2021年の今も一貫していますね。

――どういった業種がクライアントになるのでしょうか?

高橋:金融をはじめとして、古物、携帯、人材、マッチングアプリなど、「本人確認の担保」が必要になっているすべての業界が、価値を提供できる対象です。スタートップや東証一部上場企業にも価値を広げています。「規模の多様性」もありますね。

――金融系の企業に限定したり、スタートアップに絞ったりするわけではないんですね。

高橋:そうです。TRUSTDOCKでいえば、一見すると本人確認が不要に見える領域でも、実は必要なことが多いんです。

――外から見えているよりも、市場を大きく捉えているんですね。

高橋:確かに外から見ると「本人確認」はニッチに見えるかもしれないですし、法律なども絡むので市場が限定されている印象があるかもしれないですね。でもそれは顕在化されたニーズだけを見ている場合です。潜在ニーズで考えると、開拓できる市場はまだまだ広がります。現に最近は自治体との実証実験もはじまっており、本人確認の担保は民間企業だけに閉じたニーズではないことがわかっています。

――福岡市つくば市との取り組みも発表されていますね。

高橋:自治体のDX化もTRUSTDOCKが貢献できる領域のひとつです。
顕在化されたニーズと潜在ニーズの両方を考える。スタートアップのセールスならではのキャリアのつくり方ですね。

振り返りインタビュ〜5倍になったセールスチームと、市場を牽引する〜

高橋:このインタビューは1年前なので懐かしいですね。2021年になってセールスチームにも変化がありました。メンバーは5人に増えて、それぞれの得意分野を活かしてチームとして動けるようになっています。

――初期は高橋さんひとりのセールス体制でしたよね。

高橋:5倍ですからね、大きな変化です。オンボーディングも含めて、いまは全員でチームづくりができています。チーム意識が強まっています。

――セールスは市況にも影響を受けるかと思います。変化はありましたか?

高橋:コロナの影響もあって、私がTRUSTDOCKに転職したときよりもずっと早くオンライン化が進んだように感じています。特に金融の世界の変化は目まぐるしいですね。

――金融業界出身ならではの肌感覚ですね。

高橋:どの業界にも本人確認は関わるので、どんな経験も活かせる環境にあります。競合となるプレイヤーも増えました。大手SIerもeKYCの分野に参入しています。とはいえ、TRUSTDOCKは競合を「一緒に市場を大きくする存在」だと考えています。eKYCは社会全体が求めていることなので、どんどん市場を大きくしていきたいです。

――対応が早かった金融の領域でのサービス展開が多いようですね。

高橋:そうですね。TRUSTDOCKは金融業界のお客様以外にもサービスの価値を認めていただけています。人材業界やエンタメ業界、最近は自治体との連携もはじまっています。eKYC市場を黎明期から牽引している存在としての自覚を持って、社会に蓄積された経験と知識を還元していきます。

編集後記

高橋はスタートップの市場環境をシビアに捉え、「今までの常識が壊れていく」が毎日起きると話していました。

だから、スタートアップのセールスとして転職するには、商材は「今求められているタイミングにあるか」、「会社にマーケットを開拓する意志があるか」を見極める必要があると考えているようです。

セールスの経験を積み重ねる中で培った視点で、キャリアも構築していることが印象的でした。

このインタビューが「スタートアップでセールスとしてキャリアを築く」、「テック系のスタートアップに転職する際の視点は何か」などのキャリア戦略のお役に立てれば幸いです。