「ここでならeKYCプロダクトを通じて、社会インフラの実装に挑戦できる」と転職理由を話してくれたエンジニア・五島宙也(ごとうちゅうや)。
今回は仕事インタビューとして、社内の「プロフェッショナル同士の信頼関係」、急成長しているエンジニア組織の証明でもある組織課題、そしてどんなエンジニアを目指すのかといったキャリアビジョンまで話してもらいました。
まずは「プロフェッショナル同士の信頼関係」が、エンジニアチームとセールスやCSといったビジネスサイドのチームとも築かれている様子を聞きます。(2020年12月インタビュー実施)
株式会社TRUSTDOCK エンジニア 五島宙也
HR、SCM領域の大手ERPパッケージベンダーのSRE(Site Reliability Engineering)として基盤開発/設計/構築/運用に携わる。参加したプロジェクトには稼働率の導入、顧客通知システムの実装、CI/CD環境の構築、AWSアクセスキー置き換えプロジェクトの推進、Zabbix 同期/可視化システムの開発がある。
2020年9月にTRUSTDOCKに入社し、本人確認業務用のシステムの開発/保守/運用、DevOpsやインフラの改善を担当している。業務外でもQiita投稿や競技プログラミングを継続して行う。
・Qiita: https://qiita.com/picapica
・Atcoder: https://atcoder.jp/users/moo_pica
――入社して、2ヶ月が経ちました。いまはどんな仕事をしているのでしょうか?
五島:会社として売上げをつくるための新規機能開発と、eKYCプロダクトの品質の向上が主な仕事です。他の仕事もざっと並べてみますね。
(1)本人確認業務用のシステムの開発/保守/運用
(2)新規機能の開発や不具合を出さないための品質向上の施策、トラブル対応
(3)DevOps、インフラの改善
――主にどんなメンバーと働いているのでしょうか?
五島:エンジニア、PdM(プロダクトマネージャー)、PO(プロダクトオーナー)と働くことが多いです。ここは入社前に持った会社のイメージと変わらず、社内に上下関係はありませんでした。各個人がプロフェッショナルとして働いていることを感じられます。入社して思ったことは、一人ひとりがプロフェッショナルでありながらも、連携しやすさがあるんですよね。
――「連携しやすさ」はどういった点から感じられますか?
五島:TRUSTDOCKのメンバーは、ビジネスロジックと技術的な部分の両方に精通していて、稀有なメンバーが集まっている点です。
――どちらも精通していることは珍しいことなんですね。
五島:私の経験からはそう思います。例えばシステム開発の会社は、機能開発と基盤開発の組織がチームがわかれていることが多いです。わかれていると自分の仕事に専念できて効率は良くなるのですが、分断も起きがちです。「機能開発はビジネスロジックには詳しいが技術には詳しくない。基盤開発はビジネスロジックには詳しくないが技術には詳しい」というような溝があることが多いです。
――溝を埋める部分の工夫なども、社内ではされているのでしょうか?
五島:プロフェッショナルとして「メンバーが感じている不便を取り除いてあげたい」気持ちが、職務の違いから生まれる溝を埋めているように思います。例えばエンジニア同士であれば、リモートワークをしているときでも、スムーズに開発できるようにこまめにZoomの打診をしてくれたり。自分よりも相手のことを考えているコミュニケーションが多いですね。
――エンジニア以外のメンバーとの連携はどうでしょうか?五島さんは「事業をしっかり理解した上で開発できるエンジニアになりたい」と考えて、転職活動をされていました。
五島:ボードメンバーにもエンジニア出身者が多く、技術への理解度が高いのでとても仕事がしやすいですよ。セールスやCSといったビジネス側のメンバーもバックグラウンドの多彩さが魅力的ですね。業界だけで言っても銀行や人材、化粧品業界のメンバーが、eKYC領域に集まっています。エンジニア以外のメンバーとは全社会議で話す機会が多いのですが、「この仲間であれば、エンジニアチームが開発したeKYCプロダクトをしっかり売ってくれる」と心強く感じられます。
――信頼関係が出来上がっているんですね。
五島:そうですね。前職ではセールスのメンバーとは接点自体が少なかったので、いまは距離感が近いです。これがスタートアップの魅力なんですね。セールスやCSと連携を深めることで、顧客がeKYCに何を求めているかなどの理解が深まります。「ビジネスロジックに精通したエンジニア」への道も着々歩めていると感じながら仕事ができています。
――五島さんは前職は3000名規模のパッケージベンダーという、組織規模の異なる企業に所属していました。それに、いまも外部のエンジニアイベントに参加していたりします。そんな外の目を持った立場から、TRUSTDOCKのeKYCサービスのいまの開発体制の状況はどう映っていますか?
五島:初期メンバーであるCTOの荘野さんと坪井さんの二人でつくったアプリのレベルがとても高いです。それに、予想以上に技術選定のプロセスが緻密ですし、ドキュメントを残す文化があるなと思います。意外と「えいや」で技術を決めちゃうことも多いんですよね。
――技術的課題は何かあるのでしょうか?
五島:コードを書くメンバーが増えたけれど、チェックの仕事が初期メンバーに偏りがちで、「メンバーのレベルは高いのに生産性が高まっていかない問題」があると考えています。これは組織が成長しているエンジニアチームあるあるでもあります。
――チェックの仕事は、割り振って業務負荷を分散することはできないのでしょうか?
五島:そうですよね。これは組織の急成長とプロダクトの安定性の担保を両立するための視点を考える必要があると思っています。必要な視点は3つあります。
(1)過去の開発の経緯や仕様への深い理解があるかを見極める
(2)コードや設計として正しいかを確認する
(3)安全にリリースする準備が整っているかを判断する
――いまや未来だけでなく、過去についての理解も必要なんですね。
五島:その通りです。特に(1)に関してはエンジニアのレベルは関係なく「入社してすぐにはわからない」ものです。だから、初期にいたメンバーがする仕事として溜まっていってしまうんです。通常のエンジニア組織だと、ここでさらに「ジュニアクラスのメンバーを育成する仕事」も追加されるので、さらに生産性が落ちることがあります。その点はTRUSTDOCKではメンバーのレベルが高いので、そういった新入りのメンバー育成の仕事は現時点では少ないように思います。
――成長している会社ならではの、エンジニア組織に必然的に発生する課題があるんですね。
五島:これから私が挑戦したい領域でもあります。スタートアップとしてスピード感のある開発と、eKYC事業を通じて社会インフラとして認めていただける高品質を両立したいと思っています。一番難しいことだと思いますが、挑戦しがいがあります。
ーー実装や設計面でも改善したいことはありますか?
五島:いままでの実装を一見すると、テストコードもCI/CDも揃っており、技術的負債がないように思います。ただ実感として、今後eKYCにさらに注目が集まってトラフィックが増えてきたり、新しい機能がどんどん追加されていったときに、いままで考慮しきれなかった設計面での課題が出てくるかもしれません。実装スピードを落とすような複雑化されたコードが問題になってくることもあるのではないかなと思います。2021年はまさに、eKYCの技術者として「勝負の年」といえるかもしれません。
――ここでも前職で身につけた「いまの自分には難しい問題に対して挑戦する」性格が活かされそうですね。
五島:どんどん挑戦したいことも増えていますしね。TRUSTDOCKのアプリの導入部分のサポートやグローバルのeKYC事業についてもチャレンジしたいです。もちろんエンジニアとしてプロフェッショナルであることは大前提です。そこからさらにお客様や社会との関わりが深い部分で、自分だけの強みを身に付けていきたいと思います。
TRUSTDOCKのメンバーと「社会インフラの実装」に向けて挑戦していたら、気がついたら「ビジネスロジックに精通したフルスタックエンジニア」になれていそうです。
TRUSTDOCKとは異なる企業規模、企業カルチャーにいた経験がある五島ならではの視点で、エンジニア組織を分析してもらいました。五島は組織課題を見つけるだけでなく、解決することにも挑戦していくようです。
五島は他にも挑戦したいことが豊富です。TRUSTDOCKのアプリの導入部分のサポートにeKYCのグローバル事業。五島ならではの強みで、顧客とも社会とも関わっていけるエンジニアに成長していくはずです。
転職インタビューと併せてご覧いただくと、TRUSTDOCKのエンジニアの様子だけでなくスタートアップでエンジニアが経験することを知る材料になるかと思います。
引き続きTRUSTDOCKインタビューをお楽しみに!
●転職インタビューはこちら
TRUSTDOCKはeKYC市場を一緒につくる仲間を積極的に募集しています。
「eKYCプロダクトを開発し、社会インフラを実装する」に共感いただける方は、
こちらからエントリーいただけますと幸いです。