ここ数年のコロナ禍をきっかけとした日常生活のオンライン化の影響を受け、私たちが日々行っている購買行動のデジタル化は飛躍的に進んできています。従来型の自社ECサイトにおける注文はもとより、SNSサービスが提供するEC機能を活用した顧客とのコミュニケーション、さらにはメタバース空間における仮想店舗でのやりとりなど、オンラインでの顧客とのタッチポイントは従来にも増して多様化してきています。
そんな状況の中、2023年3月16日、ネット通販専門情報メディア「ECzine」が主催するカンファレンス「ECzine Day 2023 Spring」が「テクノロジーで拡張する顧客体験と売り場での可能性」をテーマに開催されました。
本記事ではその中でも、TRUSTDOCK 代表取締役CEOの千葉 孝浩がモデレーターを務め、C Channel株式会社 取締役CTO/LemonSquare 事業責任者である遠藤 禎士氏をゲストに迎えたパネルセッション「購入・取引トラブルを抑制 売上向上にもつながるオンライン本人確認(eKYC)とは」の様子をレポートします。
※本記事の内容は取材日時点のものとなります。
「たとえば弊社の事例でお伝えすると、様々なECサービスにeKYC本人確認サービスを導入いただいています」(千葉)
本セッションでは、TRUSTDOCKのeKYC本人確認サービスを導入した最新事例として、企業とインフルエンサーのマッチングプラットフォームである「Lemon Square」を運営するC Channel株式会社の事例が紹介されました。
Lemon Squareは、主に女性向けマーケティングに欠かせないInstagramとTikTokに特化したインフルエンサーが18,000人以上登録(セッション開催日時点)するサービスです。企業やブランド目線のレビューではなく、実際に商品を使用したインフルエンサーの実感の込められた消費者目線のレビュー(UGC)がなされることによって、一般的なインターネット広告とは異なる説得力を持たせて商品・サービスが拡散されていく仕組みになります。つまり、「人が持つ拡散性」にフォーカスしたマーケティング手法として、多くの企業が活用するサービスとなっています。
そんなLemon SquareがeKYCを導入した背景について、C Channelの遠藤 禎士氏が説明しました。
「LemonSquareで扱う案件としては、無料体験型のプレゼントキャンペーンと、インフルエンサーに依頼料をお支払いする投稿報酬型のプロモーションキャンペーンの2種類が主にあります。特に後者を考えた際には、きちんとした本人確認プロセスが必要だという話に最初からなっていましたし、非常に多くのインフルエンサーの方がいらっしゃる中で反社チェックのような仕組みも含めてオンラインでスピーディーに本人確認して安全・安心を担保したいとの考えから、eKYCの仕組みが望ましいということになりました。実際の数字はお伝えできませんが、自分たちが見ただけでは分からないような方が反社チェックで引っかかったりしているので、eKYCを専門にする方々のフィルターは非常に大事だなと、日々感じています」(遠藤氏)
Lemon SquareにおけるeKYCを導入するメリットをまとめると以下の通り。ここには記載されていませんが、eKYCを導入する前は本人確認機能を内製していたことから、個人データの保管等が非常に大変だったと遠藤氏は振り返ります。
また、導入にあたっての開発のやりやすさやスピードの早さなども、選定を後押しした要因だったと遠藤氏は続けます。
「用途に応じて各種APIがあらかじめ用意されているので、使いたいAPIを選んで、あとは実装をするだけです。各種わかりやすいマニュアルが用意されていますし、技術的な問い合わせに対してもスピーディーに対応いただけたので、ここも非常に大きなポイントだったと捉えています」(遠藤氏)
最後に、今後の展望について遠藤氏からコメントがなされました。
「インフルエンサーというマーケティングを、これまでのプロモーションや認知に寄っていたようなところから、より態度変容をきちんと促せるコンバージョンに近いようなところに持っていきたいと考えています。その中で我々は、質の高い安心できるインフルエンサーの方々を通じて、お客様の事業のパフォーマンス向上に貢献していきたいと考えています」(遠藤氏)
また、千葉からも最後にコメントがなされました。
「先ほどおっしゃっていたように、ECがどんどんと人中心になっていく流れに鑑みると、マーケティングにおいても人を活用し、そのために人に対する本人確認をしっかりと行うということが、これからのトレンドになってくるのかなと思います。弊社としてはなるべく多くの事業者様に貢献すべく、コラムやセミナー、ホワイトペーパー等を積極的に発信しているので、ぜひそちらもご覧いただけたらと思います」(千葉)
EC事業を展開されている方々向けに、以下の資料もご用意しております。ぜひご活用ください。
なお、KYCやeKYCの詳細については、以下の記事もあわせてご覧ください。